アメリカンフットボール部ヘッドコーチの大橋誠スポーツ振興部長が日本代表チーム監督を務めた第1回IFAF(国際アメリカンフットボール連盟)世界U20(20歳以下)選手権大会は8か国が参加して6月にカナダ・エドモントンで開かれ、見事に日本は準優勝に輝いた。この大会は2021年に予定されていたが、コロナ禍で延期となっていた。U20としては第1回開催だが、かつては前身大会ともいえるU19の世界ジュニア選手権大会として開かれており、日本は今回を含め6度目の出場。過去、2009、12年に3位入賞しているが、今回はそれを上回り、初の決勝進出という快挙を成し遂げた。決勝は開催国のカナダと対戦。第1クオーターに日本がフィールドゴール(FG)で先制するなど健闘したが、9―20と逆転された。とはいえカナダは前身大会を含めこれで3連覇。日本の善戦が光る決勝戦だった。大橋部長にはオービックシーガルズという日本を代表するチームのヘッドコーチとしてライスボウル4連覇を成し遂げるなど数々の実績があり、日本連盟から今大会の監督に選任された。代表監督として大会を振り返った大橋部長は「久しぶりの国際大会で選手たちも初めての経験の中でよくアシストしてくれた。カナダへの渡航後の成長の度合いが素晴らしく、今後に向けて有意義な大会だった」と笑顔を見せた。特に準決勝ではアメリカを41―20で破り、国際連盟主催の世界大会で初めて同国から勝利を挙げた。また、アメフト部ヘッドコーチとして大会の振り返りと今後に目を向けた大橋部長。代表候補に入っていた中京大の選手が最終的には選抜されず、「出場選手がいなかったのはちょっと残念でした。今後は多くの人にアメフトにより興味を持っていただき、中京大チームの存在感も高めていきたいですね」と語った。28年のロサンゼルス五輪では肉弾戦のないフラッグフットボール競技が行われることが決まっており、「そちらも注目していきましょう」と呼びかけていた。©HUDDLE/上村弘文©HUDDLE/上村弘文大橋誠部長率いる日本アメフト世界U20選手権大会で歴史的準優勝8歳の少年が中京大学アメリカンフットボール部に〝入部〟American Football News7月20日、認定NPO法人Being ALIVE Japanが企画運営するTEAMMATES事業の一環として、中京大学豊田キャンパスで中京大学アメリカンフットボール部(以下、アメフト部)の入部会見が行われた。この事業は、病気で長期療養中の子どもたちがスポーツチームに入団・入部することで、自立支援やコミュニティの創出をサポートするもの。今回、TEAMMATES事業では、愛知県で初めての入団となり、アメフト部に高木湊人くん(8歳)が入部した。会見には部員総勢70人が参加し、温かく湊人くんを迎え入れた。湊人くんはアメフト部との初めての交流について、「楽しそうなところが良かった」と述べ、初めてのアメリカンフットボールに胸を高鳴らせていた。アメフト部主将の松元奏選手(スポーツ科学部3年)は、「湊人くんの夢を叶えるために全力でサポートし、共に楽しみながら活動していきたい」と意気込みを語った。湊人くんはアメフト部のメンバーとお揃いのユニフォームで練習に参加し、ボールを蹴ったり走ったりと元気にトレーニングに励んでいる。湊人くんの挑戦が、アメフト部全体に明るいエネルギーをもたらしている。文・写真:学生広報スタッフ「ライト」酒井梨奈13
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