松山 由布子 講師
名前 | 松山 由布子 講師 (まつやま ゆうこ) |
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学位 | 博士(文学) |
出身校 | 名古屋大学大学院文学研究科 |
出身地 | 愛知県 |
研究室 | 名古屋キャンパス14号館 5階 |
自己紹介
大学で文学の勉強をはじめた頃、古典文学の舞台となる場所を旅するのが何より好きでした。現実の景色の中に物語との繋がりを探したり、古典文学全集を片手に地図を眺めたり。意識はいつも現実と物語世界の間を行き来している、そんな学生でした。しかし実際、京都には、閻魔庁の冥官であった小野篁が用いたという、地獄へ通じる井戸があり、また吉野には、『義経千本桜』の登場人物である、いがみの権太の墓があります。現実と虚構の境界は、時としてあいまいになるもののようです。
そうしたことに夢中になる日々を経て、現在は宗教に関する説話や在地伝承などを研究しています。文学と社会の多様な関わりに思いをはせる毎日です。
学会・公職活動
中世文学会,説話文学会,説話・伝承学会,日本民俗学会,日本宗教文化史学会,日本宗教学会
主な著書・論文
「近世陰陽師の祭祀と祭文―奈良暦師吉川家文書の地鎮祭の祭文を中心に―」『国立歴史民俗博物館研究報告』第240集,pp.1-15,2023年
「陰陽道の呪術と民俗信仰との繋がり―まじない呪盤書をもとに―」『アジア遊学278 呪術と学術の東アジア―陰陽道研究の継承と展望』勉誠出版,pp.31-42,2022年
永井敦・松山由布子・フェレイロ ダマソ・畑有紀「ICTツールを活用した国際日本学教育の実践―芥川龍之介「鼻」にみる近代化をテーマにしたPBL型授業」『広島大学留学生教育』第26号,pp.1-18
「民俗社会の信仰と知識―奥三河宗教文献研究の現在」近本謙介編『ことば・ほとけ・図像の交響―法会・儀礼とアーカイヴ』勉誠出版,pp.461-484,2022年
松山由布子編『奥三河宗教文献史料集―陰陽道と民俗信仰―』科学研究費補助金若手研究(20K12944)研究報告,2021年
「本地物語と祭文―小林花祭り『湯生元』を中心に―」『伝承文学研究』第67号,pp.33-46,2018年
「近世における小野篁伝承の展開―六地蔵めぐり起源譚をめぐって―」『伝承文学研究』第66号,pp.39-52,2017年
「奥三河の宗教文化とその担い手―花太夫所蔵文献を通して―」地方史研究協議会編『三河―交流からみる地域形成とその変容』雄山閣,pp.146-165,2016年
「奥三河の宗教文化と祭文」斎藤英喜・井上隆弘編『神楽と祭文の中世―変容する信仰のかたち』思文閣出版,pp.168-185,2016年
「花太夫所蔵文献に見る奥三河の宗教文化―宗教テクストの特徴と普遍性をめぐって―」『説話・伝承学』第23号,pp.1-24,2015年
「テクストに見る花太夫の活動―北設楽郡東栄町小林地区の神楽屋敷文献を通して―」『説話・伝承学』第20号,pp.126-143,2012年
「小野篁伝承の展開―京都市上京区引接寺の事例を中心に」『日本宗教文化史研究』第16巻第2号,pp. 62-88,2012年
担当科目
人間の心と言葉文学