日付 | 2013年5月24日(金) |
---|---|
講演者 | サイモン・フレーザー大学准教授 川﨑 剛 氏 |
タイトル | 「外から見るニッポン:在外日本人研究者の視点から」 |
場所 | 中京大学名古屋キャンパス9号館926教室 |
法学部では、5月24日(金)午後1時20分から名古屋キャンパス9号館926教室にて、サイモン・フレーザー大学准教授の川﨑剛氏を講師に招き、「外から見るニッポン:在外日本人研究者の視点から」と題する学術講演会を開催した。講演会には、主催者の予想を上回る約500名の学生・教員などが参加したため、立ち見もあったが、参加者は川﨑氏の講演に熱心に聞き入った。
川﨑氏はまず、「パワー(国力)」という概念をもとに、「日本の総合的パワーは思われているほど弱くなく、ソフトパワー(国際的評判)は結構強い」と日本の世界的位置を評価された。他方、「日本のハードパワー(物質的国力)が長期的に弱体化していく結果、日本の総合的国力も長期的には相対的に弱体化していく」と指摘された。その上で最後に、「(日本は)国内の国力の源(女性労働力・科学技術力・皆が憧れる社会)を培うと同時に、国際社会における政治発言力(国際正義の体現への留意・国際社会と一員としての責任)を強めていくべきである」と結論付けられた。
川﨑氏による在外日本人研究者としてのご経験を踏まえた講演は、「自分の知っている日本と海外から見た日本とでは異なることが分かった」、「私達世代が頑張らなくてはと思った」といった学生の感想に象徴されるように、参加者にとって非常に有意義なものであった。
(法学部教授 古川浩司)