学術講演会・学術交流・法談会

法学部では、10月13日午後2時55分から名古屋キャンパス9号館921教室において、ユニコインターナショナル代表取締役社長の林立宏氏を講師に招き、「グローバル社会を生きる」とのタイトルで学術講演会を開催した。講演会には300名以上の学生・教員が参加し、林氏の講演に熱心に聞き入った。

林氏は、大手商社勤務時代の海外駐在経験や、現在の会社で携わっておられる国際協力事業での経験を踏まえながらお話しをされた。特に、サウジアラビアやタンザニアにおける事業において、東海地方の企業の若手社員がもつ技術や考え方が重要な意味をもった実例を通じ、身近なものや考え方が世界に通用すること、および、これからのグローバル社会では世界が「日本化」していく可能性が高いことを明快に示された。

一見ローカルな職業であっても、これからの時代にはグローバル社会と無縁でいることはいられない。そうした中で自分の仕事にかじりついて頑張っていれば、そこで得た技術や考え方が世界に通用する。林氏のこのようなメッセージは、ますます不確実性を増す社会に出て行く学生にとっての一つの指針になったことは間違いない。また、昨今のいわゆる「G型／L型」の議論に巻き込まれている教員にとっても、そうした区分が実はあまり意味をもたないことが理解できたという点で、非常に意義のあるものであった。

（法学部准教授　京　俊介）