2017年10月17日(火)、中京大学大学院法学研究科主催、中京大学社会科学研究所・中京大学大学院経済学研究科総合政策学専攻共催、中京大学先端共同研究機構・国立政治大学台湾史研究所・台北駐日経済文化代表処台湾文化センター後援の下で、日台学術シンポジウム「台湾の近現代と日本」が本学名古屋キャンパス9号館にて開催された。
本シンポジウムは、台湾・文化部(文科省に相当)の「台湾書院聯絡点文化光点計画」(台湾アカデミック文化ネットワーク重点計画)の助成を受けて開催に至ったもので、2016年3月の本学大学院法学研究科と国立政治大学文学院人権史研究センター共催の研究交流会を皮切りとし、2016年10月と2017年2月のシンポジウム開催に続く4回目の日台学術交流のイベントである。
今回の交流イベントは、日台学術交流会とシンポジウムの二部構成であった。まず、日台学術交流会においては、檜山幸夫社会科学研究所長と大森達也経済学研究科総合政策学専攻長による開会挨拶の後、薛化元国立政治大学教授兼文学院長による基調講演「戦後日本における台湾人の国籍問題に関する再考―王育徳家族の事例を中心に」が行われた。
続いて、シンポジウムにおいては、安村仁志学長と愛知正博法学研究科長による開会挨拶の後、黄裕元国立台湾歴史博物館助理研究員「台湾歌謡の中に見る日本の影響」、林果顕国立政治大学副教授「1950年代における日本から台湾への出版物輸出」、檀上弘文法学部教授「台湾視察報告」、林孟欣国立台湾歴史博物館助理研究員「植民地期台湾の地方行政文書内容に関する研究―旧県公文類纂を例として」、李為楨国立政治大学副教授「戦後台湾銀行の接収と貨幣問題」の5本の報告が行われた。コメンテーターとして、京俊介法学部准教授と東山京子社会科学研究所研究員がそれぞれ黄報告・林果顕報告と林孟欣報告と李報告にコメントを行った。また、通訳は李為楨国立政治大学副教授と鈴木哲造社会科学研究所研究員が担当した。本シンポジウムには、学生を中心として、300人以上が参加した。
次回の国立政治大学及び国立台湾歴史博物館とのシンポジウム等の学術交流は、来年3月に台湾に開催する予定である。このような交流を続けていくことで、本学と台湾の研究者間における学術交流の益々の深化が期待されるところである。