所長挨拶

 中京大学法務研究所の前身は、2006年、中京大学に法科大学院が開設された際に、その附属的研究所として開設された「法曹養成研究所」でした。

 法曹養成研究所は、「法科大学院制度」の理念である「理論と実務の架橋」を研究分野でも目指す研究機関であるとともに、法曹養成方法についても研究する研究機関でした。その後、この法曹養成研究所は、中京大学法科大学院の廃止に伴い改組され、2018年11月、法曹養成研究所の後継機関として、中京大学法務研究所が誕生しました。

 中京大学法務研究所は、法曹養成研究所の理念(「理論と実務の架橋」)を受け継ぎ、「中京大学法務研究所規程」第3条(目的)に記されているとおり、「理論的及び実務的な研究を行い、もって学術の振興、教育の発展に寄与するとともに、社会に貢献することを目的」をもって、研究を行う研究機関です。

 したがって、中京大学法務研究所の下で行われる「共同研究プロジェクト」は、研究者のみならず、実務家も加わり、より社会的貢献の高いものを目指しています。

 また、中京大学法務研究所は、法曹養成研究所の機関誌であった"Chukyo Lawyer"を受け継いだ『中京ロイヤー』を、年2回、発刊しています。本機関誌においては、法曹養成研究所の理念を引き継ぎ、学内外の多くの研究者および実務家とともに、研究成果を発信していることは、いいまでもありません。

 このように、中京大学法務研究所は、「法律」の研究所ではなく、「法務」の研究所として、机上の空論的な研究に陥ることなく、社会貢献をも意識した研究所の運営を目指しています。

(新里慶一)