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准教授
平塚 雄亮(ひらつか ゆうすけ)
自己紹介/プロフィール
大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。志學館大学講師を経て、2018年4月に本学に着任。専門領域は日本語方言の記述的研究、言語変化研究。特に九州をフィールドとし、危機的な状況にある鹿児島県の甑島方言の記述・記録などに取り組んでいる。
学会・公職活動
日本語学会(2019年6月-22年5月 大会企画運営委員会(委員長補佐))、日本言語学会、日本語文法学会、西日本国語国文学会
主な著書・論文
「動詞肯定形に接続する同意要求表現クナイ(カ)」(『日本語文法』9-1、日本語文法学会、2009年)
「鹿児島県北薩方言の文末詞セン―用法の変化に注目して―」(共著、『日本語の研究』8-1、日本語学会、2012年)
『甑島里方言記述文法書』(共編著、国立国語研究所、2015年)
「繋辞生起の方言差」(共著、『日本語文法』16-2、日本語文法学会、2016年)
Morphological relative frequency impedes stylistic variation: Evidence from vernacular Japanese(共著、Asia-Pacific Language Variation 3-2、John Benjamins、2017年)
「言葉の変異と諸方言」(『基礎日本語学』、ひつじ書房、2019年)
「甑島方言からみる言語変化と伝統方言形式のゆくえ」(『鹿児島県甑島方言からみる文法の諸相』、くろしお出版、2019年)
ゼミ紹介
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平塚 雄亮ゼミ
平塚ゼミでは、いわゆる標準語ではない日本語のバリエーション、特に日本語方言について研究しています。また、非母語話者の用いる日本語や旧植民地等にみられる残存日本語のように、その他日本語のバリエーションであるものも対象とします。このような方言研究に加え、日本語のあり方を社会との関係性のなかでとらえる社会言語学に関心のある学生も歓迎します。
現在、日本語の多くの方言が消滅の危機に瀕しており、これをできる限り記録しておくことが喫緊の課題となっています。そのためにこのゼミではこれまでどのような方言研究が行われてきたかを整理し、そのうえで各自が取り組むべき問題をみつけていきます。また、方言が消えていくなかで新しく生まれる方言についても、言語変化研究の観点から研究対象となりえます。社会言語学をテーマに選んだ学生も同様に、先行研究を整理し、日本にどのような言語に関する問題があるのかを調査研究します。
主な卒業論文題目
●「中丹波地域におけるテヤ敬語の使用と意識」
●「三重県津市方言における否定辞について」
●「愛知県江南市地域における若年層の方言使用について」
●「福井市方言の終助詞の記述」
●「愛知県出身・在住の若者のエセ関西弁の特徴と使用実態・意識調査」