教授
中元 崇智(なかもと たかとし)
教授 中元 崇智(なかもと たかとし)

自己紹介/プロフィール

専門は日本近代史、研究テーマは明治期の自由民権運動と、それをリードした板垣退助ら自由党「土佐派」の研究をしている。また、大学院在学中より東海地方の自治体史編さんに従事することとなり、愛知県を中心とする地域史についても取り組んできた。歴史学は古人の残した史料から過去の事象を解明する学問であるが、同時に現在を生きる我々に多様なヒントと視点を与えてくれる点が多い。

学会・公職活動

日本史研究会、歴史学研究会、史学会、日本歴史学会、大阪歴史学会、明治維新史学会等
新修豊田市史編さん委員会執筆協力員

主な著書・論文

「栗原亮一と旧自由党系のアジア通商計画」(『日本歴史』683号 日本歴史学会 2005年)
「栗原亮一と自由党『土佐派』の『通商国家構想』」(『日本史研究』516号 日本史研究会 2005年)
「憲政党内閣前後における経済政策の展開」(『ヒストリア』205号 大阪歴史学会 2007年)
「日清戦争後における経済構想」(『史林』91巻3号 史学研究会 2008年)
「『土佐派』の『明治維新観』形成と『自由党史』」(『明治維新史研究』6号 明治維新史学会 2009年)
「板垣退助の政界引退と『自由党史』」(『高千穂論叢』47巻3号 2012年)
「日露戦後の激化事件顕彰運動と『自由党史』」(高島千代・田﨑公司編著『自由民権<激化>の時代-運動・地域・語り-』〔日本経済評論社、2014年〕所収)
「板垣退助岐阜遭難事件の伝説化-『自由党史』における記述の成立過程を中心に-」(『日本史研究』629号、2015年)
「光永眠雷『西郷隆盛肖像』の成立」(『中京大学文学会論叢』第1号、2015年)
「板垣退助の天皇・華族観と政党指導の展開」(『日本史研究』642号 日本史研究会 2016年)
「板垣退助と戊辰戦争・自由民権運動」(『歴史評論』812号、2017年)
「『自由党史』の編纂方針と記述の変容」(羽賀祥二編『近代日本の歴史意識』所収、吉川弘文館、2018年)
「自由民権運動と藩閥政府」(小林和幸『明治史講義』テーマ篇所収、筑摩書房、2018年)
『明治期の立憲政治と政党』(吉川弘文館、2018年)
「自由民権研究の論点」(小林和幸 編著『明治史研究の最前線』 筑摩書房、2020年)
『板垣退助 ―自由民権指導者の実像―』(中公新書、2020年)
『伊勢市史 第4巻 近代編』(共著 伊勢市 2012年)
『愛知県史』通史編6 近代1(共著 愛知県 2016年)
『愛知県史』通史編7 近代2(共著 愛知県 2016年)
『新修 豊田市史』4 通史編 近代 (共著 豊田市 2021年)

ゼミ紹介

Seminar
中元 崇智ゼミ
中元ゼミでは日本近現代史に関する研究が対象です。具体的には、日本近現代史の政治・外交や社会、文化に関する様々なテーマを扱っている学生が学んでいます。近代史は現代を生きる私たちの様々な分野に影響に影響しています。例えば、近代化の産物として、政治では政党、社会では鉄道や時間感覚、新聞や学校・受験、文化では、洋食などの食文化や芸術、音楽などが挙げられるでしょう。中元ゼミの目標は日本近現代史に関する諸文献・論文の輪読を通じて、論文を要約し、批判する方法や自らの視点を身につけること、近現代史に関する史料調査を実施し、その史料を解読することで、史料調査の方法論や史料読解力を獲得することです。その上で、近現代史に関する理解を深め、自らの研究成果を卒業論文にまとめることで、論理的思考力・洞察力を獲得することを最大の目標としています。

ゼミ発表会2016年度-名古屋市・市政資料館-

ゼミ旅行京都合宿2017年度-山県有朋の別荘無隣庵-


主な卒業研究タイトル
●愛知・岐阜・長野における中央西線敷設運動
●愛知県における修学旅行の成立過程
●愛知県における民衆運動と新聞-米騒動と普選運動-
●大平正芳と宏池会の動向―一般消費税の導入構想と挫折―
●小川平吉のソ連観と青天会
●資生堂創業者福原有信の経営戦略
●昭和戦前における『朝日新聞』と広告掲載
●政友本党の政策と愛知床次会の考察
●戦前・戦後における日本音楽文化
●『中部日本新聞』の誕生―『名古屋新聞』と『新愛知』の統合過程を中心に―
●日露戦後における名古屋市の熱田編入合併-インフラとメディアの視点から-
●日本二輪車産業における企業間競争
●松坂屋の経営戦略と博覧会・共進会
●明治期における邦楽と西洋音楽―東京音楽学校の演奏会曲目とカリキュラム改正の分析―
●明治後期から昭和戦前期における知多半島の開発
●明治後期から昭和戦前期における名古屋市東部の都市計画
●明治後期における『名古屋新聞』のメディアイベントと経営戦略