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教授
村岡 幹生(むらおか みきお)
自己紹介/プロフィール
専門は歴史学で日本中世史を研究している。1990年本学教養部(現国際教養学部)着任。2012年より文学部に移る。はじめ奈良をフィールドに戦国期~江戸初期を研究していたが、本学着任前後から愛知県下の自治体史の編さんに従事することが多くなり、おのずと研究も尾張・三河の戦国期が中心となってきた。古文書等の断片的諸種情報の吟味を重ねて過去の真実に迫るという歴史学の学問方法は、今の時代に正しく情報を判断して生きていくことと相通じるところが多い。
学会・公職活動
史学会、日本史研究会、中世史研究会、大阪歴史学会等
豊田市史編さん委員会調査執筆委員
主な著書・論文
『新修名古屋市史第2巻』(共著)名古屋市 1998
『新編安城市史1通史編原始・古代・中世』(共着)安城市 2007
「永禄三河一揆の展開過程」新行紀一編『戦国期の真宗と一向一揆』吉川弘文館 2010所収
「今川氏の尾張進出と弘治年間前後の織田信長・織田信勝」『愛知県史研究』15号 愛知県 2011所収
「新出の今川氏真判物と桶狭間合戦前後の高橋郡」『豊田市史研究』2号 豊田市 2011所収
「織田信秀岡崎攻落考証」『中京大学文学会論叢』1号 同会 2015所収
「松平氏「有徳人」の系譜と徳川「正史」のあいだ」『家康研究の最前線』 洋泉社 2016所収
『愛知県史通史編2 中世1』(共著)愛知県 2018
『愛知県史通史編3 中世2・織豊』(共著)愛知県 2018
『新修豊田市史通史編 古代・中世』(共著)豊田市 2020
ゼミ紹介
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村岡 幹生ゼミ
日本の古代史・中世史(戦国時代まで)を文献史料によって研究し、卒業論文を書こうとする人向けのゼミです。メンバーの研究テーマが多岐にわたるため、共通論文を設定して輪読する形をとることはできないので、3年生春学期から各自のテーマに沿った個人発表に入ります。何度かの個人発表を重ねる中で、3年生12月ころには卒業論文テーマを各自確定していくことになります。対象とする時代の幅が大きいので、自分の調べたことを理解してもらうには発表の仕方にそれなりの工夫が必要で、メンバーから発される質問によって鍛えられます。また、自分のテーマ以外に古代から戦国時代に及ぶさまざまな分野の研究成果を聞く機会が多いので、日本史への関心の幅をひろげていくことができます。過去2年をみると、古代を対象とする人・中世を対象とする人、およそ半々です。
ゼミ生の卒業研究テーマ(2020年度4年生)
●『剣の巻』主題考―「髭切」「膝丸」の名称変遷が意味するもの―
●たたら鍛冶に祀られる神の変容―天目一箇神から金屋子神へ―
●三方原の戦いの復元的考察―織田・徳川軍撤退戦の実像―
●往生極楽と九相図・六道絵の考察―不浄を描き、観ること―
●女房装束の禁色に関する考察―「織物ならぬをわろしとにや」をてがかりに―
●中世父子別離邂逅譚の考察―『藤の衣物語』を中心に―