機構長挨拶

ご挨拶

機構長 來田 享子
2023年4月
中京大学先端共同研究機構
機構長 來田 享子

 2023年度4月より、第3代目加田慶人機構長の後任として、中京大学先端共同研究機構長に就任いたしました。学際的研究の推進のため、努力したいと考えています。
 本機構は、2015年に設置されました。7つの附置研究所(社会科学研究所・文化科学研究所・企業研究所・体育研究所・経済研究所・人工知能高等研究所・法務研究所)と本学の研究科が共同し、異分野融合による学際的研究の開拓・推進をめざすことを目的としています。
 初代檜山幸夫機構長の時期には、7つの研究所が互いの研究活動の情報交換を行う場としての「先端研究交流会」の開催を通じ、異分野の研究者の交流や発想の転換の契機という学際研究の基盤づくりが行われました。こうした基盤づくりの成果は、第2代長谷川純一機構長の時期に選定が開始された「中京大学戦略的研究」としてみられるようになりました。2019−2020年度には「スポーツモチベーション共同研究」と「スポーツ・デジタルアーカイブズ共同研究」が実施され、現在は「デジタル・ヒューマニティーズプロジェクト:日本近代古文書自動解読システムの開発」と「人間・AIロボット共進化プロジェクト」が進行中です。
 7つの研究所に所属する研究者は、審査を経て各研究所に配分された研究・運営・事業費による定常的な研究を進めています。加えて2017年度からは「機構研究プロジェクト」を募集し、審査を経て予算を配分することにより、学内での学際研究の発掘や推進を行っています。
 ここ数年のコロナ禍下で、大学という組織内でさえ、異分野の研究者間の研究交流は停滞しがちでした。様々な制約がある中でも本機構の事業を継続してきた成果が、本年以降、花開くことが期待されます。また、本年から新たに、任期付きながら本学大学院を修了した若手研究者を研究補助員として各研究所に配置することとなりました。これにより、分野を超えて若手研究者が切磋琢磨する環境を整備し、研究活動を支援するとともに、柔軟な発想で研究所の相互連携が深まることをめざしています。

 設置時の本機構の目的は、主として(1)高度な学術共同研究、(2)学際的な共同研究、(3)国際的な学術共同研究、(4)大学院教育課程における研究教育の実施および支援とされていました。ここに若手研究者の支援を加え、研究所教職員が共に手を取り、諸課題に取り組みたいと考えています。各位のご理解とご支援・ご鞭撻をよろしくお願いいたします。