性の多様性についての基本理念と対応ガイドライン
中京大学の建学の精神は「学術とスポーツの真剣味の殿堂たれ」であり、「建学の精神の四大綱」には「相手に敬意を持つ」ことが掲げられています。また、「学生支援に関する方針」には、「学生が対等な個人として尊重される快適で安全な環境を提供する」と記されています。中京大学は、このような精神にのっとり、多様な構成員を受け入れ、人格と個性を尊重し合い、共に学ぶ場を実現することを目指します。
性は、自分らしさを構築する重要な一要素です。中京大学は、一人ひとりの性のありようが尊重され、それゆえに一人ひとりが安心して自分らしくあることができ、自分らしさを発揮して、新たな知の生産に心おきなく携われるよう環境整備と理解の醸成を図ります。
このような理念を踏まえ、中京大学は、「性の多様性についての基本理念」をここに定め、これに基づいて対応ガイドラインを制定します。
1.性の多様性を尊重します
中京大学は、一人ひとりの性自認1)、性的指向 2)、性表現 3)、身体の性的特徴 4)等の性の多様性を尊重します。
2.性のありようによって差別しません
中京大学は、性の多様性と平等を基礎とし、性のありようを理由にした差別をしません。
3.性に関する本人の意思を尊重します
中京大学は、本人がどのような性でありたいかという意思を尊重します。
4.個人情報の保護とハラスメントの防止に努めます
中京大学は、性のあり方に関する個人情報(プライバシー)の適切な運用と管理に努めます。性のありようは、開示か非開示かを含め、本人の意思でコントロールできなければなりません。また、アウティング(性的指向、性自認、戸籍の性等の性のあり方の暴露)、ハラスメント等の防止に努めます。
5.多様な個人が伸びやかに活動できる教育研究環境を構築します
中京大学は、性のありようにかかわらず、全ての人が安心して自由に教育研究に取り組めるような環境を作ります。また、LGBT等 5)を含む構成員にとって、就学・就労の妨げとなる事柄は、適切な過程による合意形成を経て、合理的な範囲で取り除くよう努めます。 1)〜5)はそれぞれ以下の内容を意味します。
- 性自認:自分の性別をどのように認識しているか
- 性的指向:どのような性別の人に身体的・感情的に惹かれるか
- 性表現:性的にどのような振る舞いをし、どのような見かけでいたいか
- 身体の性的特徴:自分の身体が性的にどのような状態であるか
- LGBT等:レズビアン(女性として女性を好きになる人)、ゲイ(男性として男性を好きになる人)、バイセクシュアル(好きになる人が女性と男性の両性である人)、トランスジェンダー(出生時に割り当てられた性別とは異なる性別だと自認する人)、クエスチョニング(性自認や性的指向が定まっていない人)、アセクシュアル(他者に性的に惹かれない人)、アロマンティック(他者に恋愛感情を抱かない人)、Xジェンダー(男女いずれか一方のみに限定されない性自認を持つ人)等の多様な性のありようを含む総称
制定 2022年11月1日